2015年4月 春季研修会『 文楽鑑賞 』のご報告(国立文楽劇場)
12日(日) 春季研修会『 文楽鑑賞 』を開催いたしました。
心配された雨も降らず、春の陽気の中、皆さんが素敵な着物姿でご参加くださいました。
開演の前に、今回特別に、吉田玉路さん、吉田玉翔さん、吉田玉誉さんによる、 襲名披露狂言の『熊谷桜の段』の説明や、『人形について』の動きなどの説明をしして頂きました。
一体の人形の「首(かしら)と右手」「左手のみ」「足のみ」を男性3人で扱い、人形の役を演じる難しさを学びました。
幕が明き、「とぉ~ざい、とぉ~ざい・・・」の声で『靭猿』の始まりです。
説明して下さった吉田玉翔さんの扱う「猿」の動きから目が離せず、とても楽しめました。 いよいよ待ちに待った二代目吉田玉男さんの襲名披露口上。 幕が開くとずらりと並んだ裃姿の文楽会のスターの方々、とても厳かで格調ある襲名披露口上でした。
二代目吉田玉男さんの「熊谷次郎直実」です。 扇を広げるシーンや、制札を振り回すシーンは勇ましく、男らしさを感じました。
人形を目で追いながらも、気になったのは『大夫』と『三味線』。 大夫はセリフに感情を込め、表情も豊かに何役もの声を演じます。 三味線は楽譜を一切見ずに奏で、『大夫』『人形』との息をぴったり合わせる、正に【三位一体】の舞台でした。
公演の後、二代目玉男さんがお忙しい中、私達のためにわざわざご挨拶にお越しになり、記念撮影も入っていただき、感激の一日となりました。 今回参加された方は、楽しく充実した一日を過ごされ、『玉男ファン』が急増したのではないでしょうか?
残念ながらご参加頂けなかった方も、機会がありましたらぜひ文楽へ足を運んでくださいませ。